創業~現在

―History―

創業時の資料

初めての受注

シン・エナジーは、創業者が屋号を洸陽電機エンジニアリングとして創業しました。 初めての仕事は、大阪のある工場の屋上キュービクルのトランス入れ替え工事でした。 数名で現場に向かいました。受注金額は35万円くらいだったと記憶しています。 日当は打ち上げでその日中に使い切ってしまいました! あの頃は、仕事があるというだけで嬉しく思っていました。

阪神淡路大震災と危機

神戸市にあった乾の自宅も全壊

創業から約2年が経過した1995年1月17日、阪神間に甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災が発生します。 まだ未成熟であった当社にとって、非常に大きな打撃となりました。
しかし、復興へ向かう街に背中を押され、また共に戦うかのような気持ちで徐々に会社を軌道に乗せていきました。 主には神戸の食品工場などへの省エネルギー工事を行っていました。

バブル崩壊の中で

当時、工務店様の仕事も請けていました。バブル崩壊のあおりを受け、不渡手形を2度も掴まされるという不運に見舞われます。
震災に次ぐ大きな試練でしたが、無我夢中に仕事をこなすことで何とか切り抜けました。

京都議定書と理念

未来のため、日本のため、地球のために

1997年12月、国連気候変動枠組み条約第3回締約国会議(京都会議=COP3)が開催され、京都議定書が採択されました。
先進国の温室効果ガス排出量について法的拘束力のある目標値が定められました。
このまま地球環境の悪化を放置してはならない、と世界が立ち上がったのです。

それは当社の一つの転機となりました。
自社の利益を追求する事業を行うのではない。
未来のため、日本のため、地球のために事業を行う会社でなくてはならないという考えを持ちました。

この時抱いた使命感は現在の当社の経営理念に確実に息づいています。
『未来の子どもたちからの「ありがとう」のため 生きとし生けるものと自然が共生できる社会を創造します』

東日本大震災と
エネルギー

電気工事に加え、省エネルギーを提案するビジネスを確立し、着実に成長を続けていた当社。
2011年、2度目の転機とも言える3.11東日本大震災を迎えることになります。

福島原発事故はエネルギー事業に関わる当社にとって大変衝撃的なものでした。当社は再び初心に立ち返りました。

電力を取り扱う企業として洸陽電機が「未来の子どもたち」へ果たすべき責任。
それはエネルギーの新しいカタチをつくることではないか。

創エネ事業開始

エネルギーの地産地消を目指す

東日本大震災翌年の2012年、創エネルギー事業を開始します。
当社の考える新しいエネルギーとは、海外からの輸入に頼らず、地域分散型で地産地消できる自然エネルギーです。 早くから再生可能エネルギーの導入が進んでいる欧州諸国を手本にしつつ、日本固有の資源を活用した再生可能エネルギーの開発を進めました。

現在~未来

―Future―

新電力へ参入

設立協定書調印式
地域電力会社の設立

2000年、電力小売自由化がスタートしました。
洸陽電機は創エネルギー事業を推進する傍ら、2014年には新電力事業にも参入します。一見網羅的に思える事業展開ですが、そこにも当社の一貫した理念がありました。

それがひとつの形になったのが、2016年千葉県成田市、香取市での地域新電力会社(株式会社成田香取エネルギー)の設立です。市内の太陽光発電所やゴミ発電所から電力を買い取り、それを市内の公共施設に供給することで資源と経済が循環します。

これもまた、エネルギーの地産地消につながるモデルとなりました。

地域と共に

未利用の木材
木質ペレット
木質資源を燃料に

当社が着目したのは、木質資源を燃料に使った発電です。
国土の約7割が森林に覆われる日本において、木材を有効活用したエネルギーの開発はもはや必然とも言える選択でした。

当社にとって第一号となる木質バイオマス発電所が、2017年4月に岐阜県高山市で運転開始しました。小型のガス化熱電併給システムです。燃料には、地域で出た間伐材などを地域の工場で加工した木質ペレットを使用します。発電所は温浴施設に隣接しており、発電所で生成された熱を供給することで灯油の使用量を削減することが可能になりました。
エネルギーの地産地消に向けた大きな第一歩です。

未来への挑戦
持続可能な社会の実現

当社は今、新たな使命を抱いています。
人、自然、すべての生物が共生できる持続可能な社会を、エネルギーの力で実現することです。
その考えのもと、2018年4月1日洸陽電機は社名を変更し、Symbiosis(共生)とEnergy(エネルギー)を合わせた「SymEnergy(シン・エナジー)」に生まれ変わりました。
現在、全国各地に木質バイオマス発電をはじめとした再生可能エネルギーの発電所を計画、推進しています。そして、そのエネルギーを基軸にこれまで培ってきた省エネや新電力のノウハウを組み合わせ、循環型社会を実現します。

自然の脅威を体感したからこそ、エネルギー源としての自然の可能性を信じることができる。
多くの命が失われる場を経験したからこそ、共に生きることの尊さを語ることができる。
SymEnergyの未来への挑戦は多くの方の共感を力に既に始まっています。